洪郁如 誰の日本時代 ジェンダー・階層・帝国の台湾史 「日本時代」とは何か。印象論的な「親日台湾」を乗り越え、台湾のいまを知るためには、とりわけ日本が深く関わった時代に正面から向き合う作業が避けて通れない。植民地統治は、当時の台湾の人々の生活とその戦後を... 続きを読む 2021年10月27日
今井宏昌 暴力の経験史 第一次世界大戦後ドイツの義勇軍経験 1918〜1923 暴力の経験は「政治の野蛮化」にどのような影響を及ぼすのか。義勇軍という同じ経験をもちながら、その後はナチ、共和派、コミュニストと別々の政治的道程を歩んだ3名を検討対象に、彼らの経験がもつ歴史的意味を問... 続きを読む 2021年10月13日
田中智晃 ピアノの日本史 楽器産業と消費者の形成 富裕層の専有物であったピアノが人々に親しまれるようになった由来を、明治~現代の歴史からたどり、その普及を可能にした原動力を経営学・マーケティングの観点から明らかにした。斜陽産業化の危機を超えるメカニズ... 続きを読む 2021年10月6日
松崎寛子 鄭清文とその時代 郷土を愛したある台湾作家の生涯と台湾アイデンティティの変容 日本統治時代に生まれ、終戦・旧国民党独裁時代・民主化と進む激動の戦後台湾を生きた作家鄭清文。2017年に逝去すると当時の台湾文化部部長であった鄭麗君は彼を悼んで「国宝」級作家と称えた。彼の作品は台湾の... 続きを読む 2021年9月29日
川瀬由高 共同体なき社会の韻律 中国南京市郊外農村における「非境界的集合」の民族誌 ふらりと集まり、すっと立ち去る。明確な境界を有する「コミュニティ」の発想では捉えきれない、中国農村社会で見られる何気ない交流のしくみを描いた民族誌。 2021年9月15日
今野泰三 ナショナリズムの空間 イスラエルにおける死者の記念と表象 本書は、パレスチナに入植したシオニスト達が、どのように自らの歴史的正統性と政治的権利を主張する手段としてユダヤ人/教徒の死者とその死を利用し、パレスチナの景観の改変を行ってきたかを明らかにした研究書で... 続きを読む 2021年9月1日
川上桃子 中国(チャイナ)ファクターの政治社会学 台湾への影響力の浸透 台湾の日常生活のいたるところに現れていながら、その実態が捉えにくい中国の影響力。本書はこれを「チャイナファクター」という視点からとらえ、中国による団体観光ツアーの送り出し、民間宗教交流、歴史教科書問題... 続きを読む 2021年8月18日
横田祥子 家族を生み出す 台湾をめぐる国際結婚の民族誌 『家族を生み出す〜台湾をめぐる国際結婚の民族誌』(春風社)を出版された横田祥子さんをお迎えしてご自身の著作について語っていただきました。 【著作概要】 台湾では1980年代以降、仲介業者の斡旋による国... 続きを読む 2021年8月4日
中村江里 戦争とトラウマ 不可視化された日本兵の戦争神経症 アジア・太平洋戦争期に軍部の関心を集めた戦争神経症。恐怖を言語化することが憚られた社会で患者はどのような処遇を受けたのか。また、この病の問題はなぜ戦後長らく忘却されてきたのか。さまざまな医療アーカイブ... 続きを読む 2021年7月21日
平野恵美子 帝室劇場とバレエ・リュス マリウス・プティパからミハイル・フォーキンへ 『帝室劇場とバレエ・リュス〜マリウス・プティパからミハイル・フォーキンへ』を出版された平野恵美子さんにお越しいただき、ご自身の著作について語っていただきました。この著書で第71回芸術選奨「評論等部門」... 続きを読む 2021年7月7日