今回は2024年に慶應義塾大学出版会より出版された『女性たちの韓国近現代史〜開国から「キム・ジヨン」まで』の著者である崔誠姫さんにお話を伺いました。インタビュアーは長澤裕子さんです。
【著作概要】朝鮮半島の女性たちは、さまざまな困難に直面してきた。韓国併合、戦争協力と犠牲、南北分断による家族の離散、独裁政権、民主化運動、フェミニズム…現代もなお女性たちは激変する社会の中で、日々憤り、悲しみ、喜び、そして戦っている。開国から現代にいたるまで、朝鮮・韓国の女性はどう生き、どう変わっていったのか。有名・無名のさまざまな女性たちに光を当て、近現代韓国の歴史を描きだす。時代としては19世紀末の朝鮮の開国から始まり、21世紀の「今」までをも扱っている。
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【ゲスト:崔誠姫 プロフィール】
1977年北海道生まれ。2001年東京女子大学文理学部史学科卒業、2006年一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、2015年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。一橋大学大学院社会学研究科特別研究員、聖心女子大学ほか非常勤講師・日本女子大学客員准教授を経て、現在大阪産業大学国際学部准教授。専門は、朝鮮近代史、教育史、ジェンダー史。著作に『近代朝鮮の中等教育〜1920~30年代の高等普通学校・女子高等普通学校を中心に』(晃洋書房、2019年)がある。2024年4月~9月NHK連続テレビ小説「虎に翼」朝鮮学生考証/朝鮮文化考証を担当。
【インタビュアー:長澤裕子 プロフィール】
専門は国際政治・日米韓外交史。高麗大学大学院政治外交学科修了、博士(政治学)。元東京大学大学院総合文化研究科特任准教授。現在、早稲田大学国際和解学研究所・招聘研究員。論文に「金日成唯一支配体制期の学術定期刊行物と「1965年体制」批判」(中戸祐夫・森類臣『北朝鮮の対外関係』晃洋書房、2022年)など。好きな文化財は、開城の恭愍王陵。見たい文化財は、徳源修道院の建物(現在は元山農業総合大学)。残したい文化財は、古代の文化遺蹟、朝鮮王家の神道碑。