今回は2021年に東京大学出版会より出版された『ありのままのイメージ〜スナップ美学と日本写真史』の著者である甲斐義明さんにお話を伺いました。インタビュアーは鶴見太郎さんです。
【著作概要】手持ちの小型カメラで素早く撮影した写真のことを指す「スナップ」が、日本の写真界においてプロ写真家とアマチュア写真家の双方を巻き込みながら、ひとつの独立したジャンルとして形成され、展開してゆく過程について論じた。「人の手によって作り込まれていない」写真に最大の価値を見出す「スナップ美学」が1930年代から現代に至るまでの日本写真史において、ひとつの規範となっていることを明らかにした。
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【ゲスト:甲斐義明 プロフィール】
1981年東京都生まれ。専門は写真史および近現代美術史。ニューヨーク市立大学大学院センター博士課程修了(Ph.D. in Art History)。2013年より新潟大学人文学部准教授。著書に本インタビューの『ありのままのイメージ:スナップ美学と日本写真史』(東京大学出版会、2021年)、『時の宙づり〜生・写真・死』(IZU PHOTO MUSEUM、2010年。ジェフリー・バッチェン/小原真史共著)など、編訳書に『写真の理論』(月曜社、2017年)がある。
【インタビュアー:鶴見太郎 プロフィール】
1982年岐阜県神岡町(現飛騨市)生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻准教授・博士(学術)。専門は、歴史社会学、ロシア・ユダヤ人、イスラエル/パレスチナ、エスニシティ・ナショナリズム。主な著書:『ロシア・シオニズムの想像力〜ユダヤ人・帝国・パレスチナ』(東京大学出版会、2012年)、『イスラエルの起源〜ロシア・ユダヤ人がつくった国』(講談社、2020年)、From Europe’s East to the Middle East: Israel’s Russian and Polish Lineages(共編著、ペンシルベニア大学出版局、2021年)