今回は2024年にミネルヴァ書房より出版された『自衛隊と財界人の戦後史〜支援ネットワークの形成とその意味』の著者である中原雅人さんにお話を伺いました。インタビュアーは松田ヒロ子さんです。
【著作概要】1960年代初頭、全国の駐屯地周辺の地域を中心に、民間の自衛隊支援団体である「防衛協会・自衛隊協力会」が設立され始めた。自衛隊支援と防衛思想の普及を主な目的とするこの団体は、1960年代後半にはすでに全国で1,090の協会と約49~60万人の会員を擁するまでに拡大した。本書は、1990年代以降、自衛隊への支持が拡大したという一般的な見方に対して、その「前史」を描くことによって、自衛隊研究に新たな一面を提示するとともに、「日本人にとって自衛隊とは何か」という、戦後日本社会の重要課題を考える材料を提供する。
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【ゲスト:中原雅人 プロフィール】
1990年、兵庫県生まれ。2014年、関西学院大学法学部政治学科卒業。2022年 神戸大学大学院国際協力研究科博士課程修了。博士(政治学)。この間、中華人民共和国恵州学院外国語学部日本語学科講師。平和・安全保障研究所フェロー。現在、神戸大学大学院国際協力研究科助教。関西学院大学国際学部非常勤講師。神戸市外国語大学外国語学部非常勤講師。主要論文に「防衛協会・自衛隊協力会に関する一研究〜1960年代の全国的設立を中心に」(『次世代人文社会研究』第17号、2021年)。「三八豪雪と自衛隊〜一九六〇年代の自衛隊の印象に関する一考察」(『戦争社会学研究』第6号、2022年)などがある。
【インタビュアー:松田ヒロ子 プロフィール】
神戸学院大学現代社会学部専任教員。ブック・ラウンジ・アカデミア事務局。 経歴の詳細→https://researchmap.jp/hirokomatsuda