第77回 ウェンディ・マツムラさん・森亜紀子さんインタビュー『生きた労働への闘い〜沖縄共同体の限界を問う』

法政大学出版局 2023年



今回は2023年に法政大学出版局より出版された『生きた労働への闘い〜沖縄共同体の限界を問う』の著者であるウェンディ・マツムラさんと、翻訳者のお一人である森亜紀子さんにお話を伺いました。インタビュアーは阿部小涼さんです。

【著作概要】(法政大学出版局HPより引用)琉球処分以後、地元知識人は日本資本に対抗するため「沖縄」という想像の共同体を構想し、近代化を推進した。しかし、農民や職工はこれを拒絶する。宮古島人頭税廃止運動、女性職工の異議申し立て、甘蔗農家の非売同盟、大宜味村村政革新運動。人びとが自分たちの未来を切り拓くために起こした行動をグローバルな反資本主義闘争の一環として読み解き、「生きた労働」を求めた闘いの可能性を探る。


関連カテゴリ:

  


【ゲスト:ウェンディ・マツムラ プロフィール】

ニューヨーク大学歴史学部博士課程修了。専攻は近代日本史。現在カリフォルニア州立大学サンディエゴ校(UC San Diego),歴史学部准教授 。主著にThe Limits of Okinawa: Japanese Capitalism, Living Labor, and Theorizations of Community​​ (Durham, North Carolina: Duke University Press, 2015); Waiting for the Cold Moon: Anti-imperialist Struggles in the Heart of Japan's Empire ( (Durham, North Carolina: Duke University Press, 2024)

【ゲスト:森亜紀子プロフィール】

同志社大学〈奄美-沖縄-琉球〉研究センター嘱託研究員。土庄町地域おこし協力隊。主な業績として「切り落とされてきた場所・出来事から考える〜呉・沖縄・南洋群島を糸口に」高雄きくえ編『広島 被爆都市からあいだの都市へ〜「ジェンダー×植民地主義 交差点としてのヒロシマ」連続講座論考集』(インパクト出版会、2022年)ほか。


【インタビュアー:阿部小涼 プロフィール】

琉球大学人文社会学部教授。主な業績として「反戦・非暴力思想と脱植民地化の失敗〜朝鮮戦争の経験の省察から」『世界』No.981(2024年5月)、「死に損ない、生き損ないたちの連帯可能性について」『現代思想』「特集パレスチナから問う〜100年の暴力を考える」Vol.52-2(2024年2月)ほか。