第51回 洪里奈さんインタビュー『「ルーツのある」子どもたち〜民族学級という場所で』

クレイン 2022年



今回は2022年にクレインより出版された『「ルーツのある」子どもたち〜民族学級という場所で』の著者である洪里奈さんにお話を伺いました。インタビュアーは鶴見太郎さんです。

【著作概要】朝鮮半島に「ルーツのある」、公立学校に通う子どもたちが、放課後の時間に「韓国・朝鮮」の言葉や文化などを学ぶ「民族学級」。在日韓国・朝鮮人の民族教育の場としては朝鮮学校、韓国学校が知られているが、民族学級についてはこれまでほとんど紹介されてこなかった。本書は、現場フィールドワークを通して、この場所に集う子どもたちと彼ら彼女らを取り巻く人びとの相互作用をエスノグラフィーとして描く。教育の意義、自己を肯定する「場所」としての「民族学級」の機能と実践について明らかにしながら、今日的な「民族教育」の意義や、マイノリティへの教育、人が人としてある為の場の必要性についての議論を試みている。


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【ゲスト:洪里奈 プロフィール】

1987年大阪府八尾市生まれ。文化人類学、朝鮮半島地域研究。立命館大学を卒業後、韓国へ留学。韓国学中央研究院韓国学大学院人類学専攻修了。2016年、韓国外交部・在外同胞財団学位論文賞にて最優秀賞受賞。現在、同志社大学大学院グローバル•スタディーズ研究科博士後期課程在籍中。


【インタビュアー:鶴見太郎 プロフィール】

1982年岐阜県神岡町(現飛騨市)生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻准教授・博士(学術) 専門は、歴史社会学、ロシア・ユダヤ人、イスラエル/パレスチナ、エスニシティ・ナショナリズム。主な著書:『ロシア・シオニズムの想像力:ユダヤ人・帝国・パレスチナ』(東京大学出版会、2012年)、『イスラエルの起源:ロシア・ユダヤ人がつくった国』(講談社、2020年)、From Europe’s East to the Middle East: Israel’s Russian and Polish Lineages(共編著、ペンシルベニア大学出版局、2021年)