暴力の経験は「政治の野蛮化」にどのような影響を及ぼすのか。義勇軍という同じ経験をもちながら、その後はナチ、共和派、コミュニストと別々の政治的道程を歩んだ3名を検討対象に、彼らの経験がもつ歴史的意味を問う。
※博士論文「第一次世界大戦後ドイツにおける義勇軍経験の史的分析」(東京大学、2016年) に若干の加筆・修正を加えたもの
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【ゲスト:今井宏昌 プロフィール】
1987年大分県日田市生まれ。福岡大学卒業、福岡大学大学院博士課程前期修了、東京大学大学院博士課程修了。日本学術振興会特別研究員DC2(2012〜2013年度)ならびにPD(九州大学大学院比較社会文化研究院・2014〜2016年度)を歴任したのち、現在、九州大学大学院人文科学研究院歴史学部門西洋史学講座講師。今回紹介した単著以外の主な業績として、『教育が開く新しい歴史学(史学会125 周年リレーシンポジウム 2014〈1〉)』(共著、山川出版社、2015 年)、J・ハーフ『ナチのプロパガンダとアラブ世界』(共訳、岩波書店、2013 年)、T・キューネ/B・ツィーマン編『軍事史とは何か』(共訳、原書房、2017年)、A・ヴィルシング/B・コーラー/U・ヴィルヘルム編『ナチズムは再来するのか?:民主主義をめぐるヴァイマル共和国の教訓』(共訳、慶應義塾大学出版会、2019年)がある。
【インタビュアー:鶴見太郎 プロフィール】
1982年岐阜県神岡町(現飛騨市)生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻准教授・博士(学術)
専門は、歴史社会学、ロシア・ユダヤ人、イスラエル/パレスチナ、エスニシティ・ナショナリズム。主な著書:『ロシア・シオニズムの想像力:ユダヤ人・帝国・パレスチナ』(東京大学出版会、2012年)、『イスラエルの起源:ロシア・ユダヤ人がつくった国』(講談社、2020年)